ベンチャー企業へ転職のメリット・デメリットや注意点を解説!
最終更新日:2024年04月03日

新規の事業に取り組むベンチャー企業は、やりがいのある仕事ができると考え転職先に選択する人は少なくありません。
しかし、ベンチャー企業への転職はメリットだけではなくデメリットもあり、良い面だけを見てベンチャー企業への転職を決めてしまうと失敗する可能性も考えられます。
現在の職場と比較をして、どのようなリスクがあるかを認識しておくことが大切です。
この記事では、ベンチャー企業への転職でのメリット・デメリット・注意点などを解説します。
ベンチャー企業への転職で後悔しないために、ぜひ役立ててください。
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ベンチャー企業の転職は人気がある

創業間もない企業や新しい事業を行う企業などを総称してベンチャー企業と言います。
そのため、新しいことに挑戦できる・やりがいのある仕事ができると考える人が多く、ベンチャー企業への転職を考える人は増えています。
ベンチャー企業とひと言で言っても業種は様々です。
IT・工業・エネルギー系など他業種があるので、自分に合った企業を選べます。
起業することを考える人も多く、社会勉強・スキル習得を目的としてベンチャー企業を選択する人も多いですね。
中小企業から大企業も企業数が豊富
ベンチャー企業は規模が小さいというイメージが強いですが、会社の規模は様々です。
とはいえ、企業の多さで言えば小規模の企業が多いです。
しかし、急成長をしている企業の場合には、大企業に匹敵します。
中には、従業員数が500人以上・時価総額が500億円をクリアしているメガベンチャーと呼ばれる企業もあります。
そのため、ベンチャー企業が規模の小さい企業というわけではないです。
ベンチャー企業の転職で失敗する人も少なくない
ベンチャー企業への転職では、必ずしも成功するわけではありません。
転職で失敗してしまい、再度転職をするという人もいるのが現実です。
ベンチャー企業への転職で失敗してしまう主な理由は2点です。
イメージとの違いで続かない
ベンチャー企業に抱いていたイメージが違ったという人は意外と多いです。
特に大企業からの転職をした場合には、前職とのギャップを強く感じてしまいます。
0から始める事が多いため、ハードな仕事量になるケースもあります。
働く環境が大きく異なってしまう転職では、仕事量が増えてハードな日々になると精神的に参ってしまう可能性もあるわけです。
経営者の考え方と合わない
ベンチャー企業では採用時に経営者が携わることが多いですが、実際に働いてみると考え方が合わないというケースもあります。
経営者との距離が近いベンチャー企業では、考え方のミスマッチが生じると仕事に影響が出ます。
仕事がやりにくさなどが生まれてしまうと辛くなりますよね。
面接は緊張してしまうものですが、しっかりと自分の考え方をぶつけてみることで回避は可能です。
ベンチャー企業に転職するメリット
ベンチャー企業の転職には、以下の主に4つのメリットがあります。
- 収入UPのチャンスがある
- 経験を積みやすい
- マネジメント経験が早くできる
- 自由度が高く風通しが良い
それぞれのメリットを詳しく解説していくので見ていきましょう。
昇進のチャンスがある
ベンチャー企業に転職した場合には、年功序列ではなく実力が評価されることが多いです。
そのため、20代の若いうちからでも昇級を狙えるチャンスがあります。
また、事業が成功するとボーナスなどでリターンされる可能性もありますね。
当初は名前を知っている人も少なかった企業も、日本で有名になったベンチャー企業はたくさんありますね。
以下の企業が代表的な企業です。
成功した企業
リクルートホールディングス・Zホールディングス・エムスリー・楽天グループなど
事業が軌道に乗るまでは長いですが、昇進のチャンスがあるなら「やりがい」を感じられるのではないでしょうか。
事業が成功して、事業拡大も視野に入れた場合には昇給も狙えますね。
経験を積みやすい
スキルアップができるため経験が積みやすいのも、ベンチャー企業の転職のメリットの一つです。
少数で業務を行う企業の場合には、色々な業務に携わる機会があります。
自分の担当だけではなく幅広い業務を行うため、自然とスキルアップしていきます。
また、新しい仕組みなどを作っていくのもベンチャー企業ならではです。
これまでなかったものを提供することに携われるため、新しい知識を身に着けることが可能です。
大企業では経験できないことができるのは、ベンチャー企業の最大なメリットと言えます。
マネジメント経験が早くできる
年功序列の大企業では、20代の若手の間には昇進のチャンスが少ないです。
30代になってから昇進するケースが多いと言えるでしょう。
しかし、ベンチャー企業では入社間もなくても裁量権を与えられる事があります。
早い若手時代にマネジメント経験ができるのはメリットと言えるでしょう。
ベンチャー企業で経験を積み、ゆくゆくは起業しようと考えている人にとってはメリットになり得ます。
もちろん裁量権を与えられるのは実力が伴っている人です。
ベンチャー企業に転職したら、必ず裁量権を与えられわけではありません。
自由度が高く風通しが良い
ベンチャー企業は、コアタイム制などを取り入れている企業が多いため、働き方の柔軟性も高いです。
そのため、自由に働きたいと考える人にはメリットになると言えます。
もちろん、働き方だけでなく残業・持ち帰り仕事なども自由度が高い企業が少なくありません。
ライフワークバランスを自分に合わせて作れるというわけです。
また、少数で仕事をするベンチャー企業は経営者との距離が近く風通しが良いのも特徴です。
気軽に話せる距離感があるため、仕事に対する意見を伝えやすいのもメリットと言えますね。
ベンチャー企業に転職するデメリット
ベンチャー企業に転職する場合のデメリットは以下の3点です。
- 方針が変わることがある
- 業務量が多く収入が不安定
- 組織が回っていない場合がある
方針が変わることがある
ベンチャー企業では、事業方針が変わってしまう可能性があります。
一部だけ方針が変わったりする分には対応もしやすいですが、これまで行ってきた戦略も180度変わる可能性もあります。
変化に対応する能力がなかったり、事業方針に共感して転職した場合にはついていけなくなってしまうでしょう。
入社後に数年経過している場合には、対応することも可能ですね。
しかし、戦略・事業方針の変更はいつ起きるかわからないのが現状です。
業務量が多く経営が不安定
少数の人間で仕事をこなすため、ベンチャー企業では複数の仕事を行わなくてはいけません。
先述して触れたように「経験を積む」という点ではメリットになり得ますが、人によっては仕事量が多くなり忙しくなるのはデメリットになり得ます。
また、スタートしたばかりの事業は経営面の不安定さもあります。
事業が傾いてしまい倒産に陥ってしまう危険性もあるため、経営が傾くこともリスクとしてらえておく必要があるわけです。
組織が回っていない場合がある
組織が上手く回っていない可能性もベンチャー企業にはあります。
ゼロから体制を整えながら進めていくことは「経験」という観点から見るとメリットになり得るでしょう。
しかし、組織が回っていない状態だと、「誰が何をしているのかわからない」ということも起こってしまう可能性があります。
途中で体制が変わった場合には、もう一度一から始めなくてはいけません。
そのため、変化に対応するのが苦手な人にとってはデメリットになるでしょう。
ベンチャー企業の転職に向いている人と向いていない人
ベンチャー企業は人気があることから、良い面をみてしまいがちです。
向き不向きがあるため、転職を考える場合には自分を客観的に見て判断することが大切です。
ベンチャー企業に向いている人の特徴
ベンチャー企業に向いている人の主な特徴は3つあります。
自分がどのような考えで仕事しているか、どのように取り組んでいきたいかを明確にすることが大切です。
主体的に仕事ができる人
ルールが未整備なベンチャー企業は多いです。
自分で考えて行動することが大切になってくるため、率先して動ける人はベンチャー企業に向いているでしょう。
また、自分が行う仕事に関しては責任をもってやり遂げる意思が必要です。
大企業のようなキャリアコースがないため、自分の意思や当事者意識は必要不可欠です。
早めの出世や起業を望む人
キャリアプランを明確に持っていて、早くに出世したい・起業したいと考える人は経験が詰めるベンチャー企業は目標の近道になります。
キャリアプランによっては、そのためにやりたい仕事は変わってきます。
常に意識しておくことで、仕事への熱量も変わってくるでしょう。
ベンチャー企業に転職して長く務められる人は、明確なキャリアプランを持っている人が多いですよ。
新しいことを生み出したい人
現在世の中にない新しいサービスや商品を生み出すことに携わりたい人も、ベンチャー企業に向いています。
新しい事業に取り組むベンチャー企業では、一人一人が仕事に深く関わっていきます。
そこにやりがいを感じる人は、仕事を楽しみながら行えるでしょう。
また、経営者との距離が近いベンチャー企業では、経営者のビジョンに共感を持てる人もベンチャー企業向きですね。
方向性などに賛同できる場合には、明確にどのように役立ちたいかも見えてきます。
ベンチャー企業に向いていない人の特徴
ベンチャー企業は憧れだけで務まる仕事ではありません。
そのため、ベンチャー企業に不向きの人もいます。
受動的な仕事をする人
ルーティンワークや、指示された仕事をこなしていく受動的な人はベンチャー企業に向いていません。
複数の業務を数人でこなしていかないといけないベンチャー企業は、受身では仕事の効率が悪くなってしまいます。
手探りで仕事を始めるため、マニュアルの通りに仕事をするのは難しいです。
自分で考えて行動することを求められるため、ベンチャー企業に転職する場合には仕事に対する姿勢を変える必要があります。
プライベートの時間を大切にしたい人
ベンチャー企業は仕事量が増えてしまうため、事業によっては土日出勤が必要になるケースもあります。
そうなるとプライベートの時間を割かなくてはいけません。
そのため、プライベートの時間を大切にしたい・欲しい人はベンチャー企業に向いていないと言えるでしょう。
キャリアプランを持ち、仕事をこなし早く経験を積みたい人にとっては苦にはなりません。
しかし、オンオフを明確にしたい人は大企業の方が合っていますよ。
安定した待遇を求める人
デメリットでも触れたように、ベンチャー企業は経営面で不安定な一面があります。
安定した仕事・収入を求める場合には、ベンチャー企業は避けるべきです。
また、福利厚生が整っていないことも多いです。
法定外福利厚生が設置されていても稼働していないこともあるでしょう。
成長を期待できる反面、多くの不安要素があるため安定した職業とは言えませんよね。
ベンチャー企業に転職する時の注意点

ベンチャー企業への転職を成功させるための注意点について解説します。
事前にどれだけの情報を集められるかで、ベンチャー企業への転職の成功率がUPします。
転職理由を明確にし何をしたいかを考える
ベンチャー企業に転職をする場合には、なぜ転職したいのかを明確にすることが大切です。
例えばIT関連の場合には、どんな仕事をして・どのように役立つか、明確なビジョンを持っておくと好印象を与える事ができます。
そして、転職先に選んだ企業にキャリアップにつながるポストがあるかを見極める事も大事です。
複数の業務を行うとは言っても、やりたい職種や関連する仕事がなかったら意味がありません。
つまり、明確な転職理由があるだけで選択肢を絞り込むことができるわけです。
転職先の特徴を調べる
経営者のビジネスモデルを事前に調べておくようにしましょう。
経営者が考えるビジョンに共感が持てない場合には、転職してもストレスになってしまいます。
距離が近いと言っても、決定権があるのは経営者です。
同じビジョンを持つ人間が集まっているため、不満を抱え込まないためにも特徴を調べるのは大切です。
また、企業ホームページでは採用活動を積極的に行っているかも確認しておきましょう。
利益が出ているだけではなく、将来に向けた採用活動を行っている企業もあります。
どれくらい注力を注いでいるのかを見ても、経営者のビジョンは見えてきます。
将来性があるかを調べる
ベンチャー企業への転職をする場合には、将来性があるかを見極める事が大切です。
現在の業績だけではなく過去の業績も確認すると判断材料になります。
投資に関しての調査もしておくと将来性が見えてきます。
また、将来性を調べるときには以下の点も確認すると成長性があるかを見る事ができます。
成長を期待できるベンチャー企業の特徴
- オリジナルのビジネスモデルがある
- 他社と差別化できる技術がある
現在あるサービス・商品とは違うオリジナル性があるかです。
オリジナルのビジネスモデルはヒットすれば、事業拡大につながる可能性を秘めています。
また、他社との違いがある技術力を持っているのは企業の強みです。
転職エージェントで転職先を見つける
複数社あるベンチャー企業を個人で調べて見極めるのは難しいのが現状です。
そのため、転職エージェントを利用して自分に合ったやりがいのあるベンチャー企業を見つけられます。
自分では調べきれない部分の内部情報も知っているため、多くの情報を集めることが可能です。
転職エージェントも複数社あるため、並行して利用するとより多くの求人が見つかります。
ベンチャー企業に強い転職エージェント・転職サイト
最後に、ベンチャー企業に強い転職エージェント・サイトを紹介します。
転職エージェントとサイトを同時に利用することで、ベンチャー企業をより多くみつけることができます。
Green
Greenは、IT・web業界に強い転職サイトです。
2023年6月現在で、4,146企業29,095件の求人が掲載されています。
自分から応募するだけではなく、人事担当からスカウトが届き直接やり取りが可能です。
写真が複数掲載されているため、社内の雰囲気などが掴みやすいのが特徴です。
さらに、面接前に人事担当と面談ができます。
カジュアルに行える面談になっているため、事業について確認したい点は事前に聞くことが可能です。
IT関連のベンチャー企業を探している人は、登録しておいても損はないでしょう。
また、転職エージェントと並行して利用すると対策も取りやすくなります。
公式サイト
Wantedly
Wantedlyはベンチャー企業に強く、SNSとの連携が可能でビジネスSNSとも呼ばれています。
登録している企業は約37,000社あり、応募・面接の前に企業の雰囲気や仕事内容を相談できます。
SNSで友達と連絡を取るような気軽さが魅力です。
事前に企業訪問できると企業・雰囲気などから相性を知ることが可能です。
また、有料のプレミアム会員にアップグレードすると、転職の本気度が企業に伝わりスカウトの声がかかる確率をUPできます。
思いもよらない企業から声をかけられる事もありますよ。
注意したいのは求人票給料や福利厚生などは確認が取れない点です。
そのため、気になる企業には事前訪問・面談で詳しく聞き確認するようにしましょう。
公式サイト
ビズリーチ
ビズリーチは、ヘッドハンティング型転職サービスです。
ハイクラス転職をしたい人に特化しているため、30代後半から40代向けの転職サイトです。
これまでの経験が役立つ仕事を見つけやすく、有料で利用すればヘッドハンターから非公開求人を紹介してもらえます。
自分の市場価値を知ることができるため、経験を活かしてベンチャー企業に転職したい人にはおすすめです。
色々な企業があるため、思わぬキャリアの可能性を見出すこともできます。
公式サイト
doda(デューダ)

- 引用元
- https://doda.jp/
公開求人が201,720件となるdodaは、転職エージェントだけではなく転職サイト・スカウトも並行して利用可能です。
複数社に登録してやり取りをすると面倒くさいと感じることがありますよね。
dodaは全て揃っているので、1社でまとめて行えるのがメリットです。
転職エージェントを利用しておけば、充実したサポートが受けられます。
非公開求人も含めて経験やスキルに合ったベンチャー企業を見つけてくれます。
さらに、業界に精通したキャリアアドバイザーから内部情報を聞けるため将来性を見極める事も可能です。
公式サイト
マイナビエージェント
20代を中心とした若手の転職に強いのがマイナビエージェントです。
業界・職種別に専任制のチーム編成したキャリアアドバイザーが対応するため、細かな点も含めてベンチャー企業を探しやすいのが特徴です。
一人一人に寄り添った提案・対応をしてくれますよ。
また、企業の人事担当とのやり取りを定期的に行っているため、リアルな現場の状況を教えてもらえます。
自分で求人を探すときもベンチャー企業だけではなく、職種など細かく設定して探せるのも魅力と言えるでしょう。
30代前半までの若いうちにベンチャー企業に転職を考えているなら、登録しておきたい転職エージェントです。
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リクルートエージェント
リクルートエージェントは転職業界で、圧倒的な求人数を持っているのが特徴です。
特別ベンチャー企業に特化しているわけではありません。
しかし、約30万件の求人数があるため色々な企業が見つかります。
また、最大手リクルートエージェントはキャリアアドバイザーのサポートも徹底しています。
希望に沿った求人の提案・職務経歴書エディター・セミナー・模擬面接などが利用可能です。
転職日や入社日、年収の相談も代わりに行ってくれるため、忙しい時間の中でスムーズに転職先を見つけられますね。
現在の職場の退職に関するアドバイスもしてくれます。
公式サイト
キープレイヤーズ
ベンチャー企業・スタートアップ転職を専門で行っているのがキープレイヤーズです。
代表者の高野氏はベンチャー企業出身で、メガベンチャーに成長させた実績を持っています。
ベンチャー企業のコネクションが多いため、ベンチャー企業だけで徹底して探したい人は登録する価値があります。
また、高野氏はベンチャー投資も行っているため、他社と比べてもベンチャー企業に関する知見は抜きんでています。
経験上だけではなく投資家として見た成長が期待できるベンチャー企業を紹介してもらえるのは強みでしょう。
ただし、ベンチャー企業・スタートアップ転職の専門なので抱えている求人数は多くはありません。
公式サイト
プロコミット
ビズリーチ社主催「ヘッドハンター・サミット」で年間優秀賞・IT部門最優秀賞などを獲得しているプロコミットは、ベンチャー企業に特化した転職エージェントです。
ビジネスモデルや事業課題にも精通しているキャリアアドバイザーのサポートが受けられます。
各ステージにどのような人材が必要になるのか見極めたうえでの求人を提案するため、転職後に担当が変わることも見据えています。
また、寄り添うだけではなくチーム一丸となってサーポートするため、ベストマッチのベンチャー企業が見つかりやすいです。
また、他の転職エージェントの利用にあたって面接日などの情報を提供すれば調整してくれます。
内定後の退職のアドバイスなども徹底して行うため、ベンチャー企業で新たなステージに進みたい人は登録しておく価値があるでしょう。
公式サイト
まとめ
ベンチャー企業はメリットもありますが、不安定な部分もあります。
デメリットについても理解を深めておかないと失敗に繋がる可能性があると言えます。
転職を機に、ベンチャー企業でどのような活躍をしたいのか。
明確なビジョンを持っていることが成功のカギです。
ただ、優良案件を見つけるのは個人では難しいのが現状です。
最大手からベンチャー企業に特化した転職エージェント・サイトはたくさんあるので、ベンチャー企業への転職を成功させるために活用を検討してみてください。