ホワイト企業の転職先の見分け方は?特徴や探し方などを解説!
最終更新日:2023年08月31日

就職先がブラック企業だったというケースなど、ホワイト企業に転職を考える人は少なくありません。
しかし、ホワイト企業の見分け方がわからないと探すのは難しいです。
求人が見つからないと「ホワイト企業は本当にあるの?」と疑問を抱いてしまいませんか?
ホワイト企業とはどんな職場なのか。
ホワイト企業か見分けるのにどうしたいいか。
事前に知っておくだけで、転職先の選び方は変わってきます。
そこで、この記事ではホワイト企業について詳しく解説するので、転職先を見つけるときに役立ててください。
ホワイト企業とは?
ホワイト企業とは、働きやすい環境が整っていたり世間から評価されている企業のことを言います。
しかし、ホワイト企業には明確な定義がありません。
「働きやすい環境」は人によって異なるため定義は様々ですが、厚生労働省は一つの指標として安全衛生優良企業公表制度を行っています。
安全衛生優良企業については、以下のように説明しています。
安全衛生優良企業とは、労働者の安全や健康を確保するための対策に積極的に取り組み、高い安全衛生水準を維持・改善しているとして、厚生労働省から認定を受けた企業のことです。
この認定を受けるためには、過去3年間労働安全衛生関連の重大な法違反がないなどの基本事項に加え、労働者の健康保持増進対策、メンタルヘルス対策、過重労働防止対策、安全管理など、幅広い分野で積極的な取組を行っていることが求められます。
厚生労働省の提示するチェック項目が多岐に渡る安全衛生優良企業認定を受けた企業は、ホワイト企業と考えて問題ないでしょう。
転職先を探す場合には、厚生労働省のホームページで公表されている企業を確認してみると、どのような企業・業種があるのかを知ることができます。
ホワイト企業は求人が少なく転職が難しい
働きやすい環境が整っているホワイト企業は、辞める社員が少ないので求人が出るのが少ないです。
ただ、安全衛生優良企業認定を受けている企業だけがホワイト企業ではありません。
求人は少なく難しいですが、ホワイト企業の転職のチャンスはゼロではないです。
20代は第二新卒枠を狙える
大企業の場合には、第二新卒枠での中途採用を募集することがあります。
20代でホワイト企業の転職を考えている場合には、一番狙いやすいです。
成長が期待できる若手は歓迎されやすいため、早めに転職に踏み切るのも一つです。
30代からは経験・スキルをアピール
30代以降の場合には、これまで培ってきた経験やスキルが求められます。
そのため、同じ業界でホワイト企業を転職先にする方が採用の可能性はUPします。
異業種への転職を希望する場合には、アピールできる経験や資格などを整理し活用できる業種を見極めることが大切です。
現在の職場がブラック企業の特徴に該当するなら転職を考えるべき
ホワイト企業と言っても「転職」となると二の足を踏んでしまう人も一定数います。
「まだ頑張れる!」や「もう少し様子を見てみよう」と考えて職場に残るのも一つですが、現在の職場がブラック企業に該当する場合には転職を考えるべきと言えるでしょう。
ぷラック企業の特徴は以下になります。
ブラック企業の特徴
- サービス残業が当たり前で給与が低い
- 休日出勤もあり心身共に休めない
- 職場にいる時間が長く睡眠時間が少ない
- 怒声が飛び交うのが当たり前ににっている
退勤扱いのサービス残業は残業分の労働が給与に反映されません。
働いても妥当な給与が貰えないのは健全な職務形態とは言えません。
また、休日出勤も休日扱いとなる場合には規定の休日を取得できていないことになりますね。
職場で仕事をしている時間が多ければ、プライベートはなくゆっくり休める日は無くなると言えるでしょう。
睡眠不足は集中力低下につながります。
仕事が終わらなくなり、また遅くまで仕事をするという悪循環を繰り返す結果になります。
さらに仕事が遅いなど、何かにつけて怒声が飛び交ったり人格否定する暴言が横行している状態も健全とは言えませんよね。
これらに一つでも該当する場合には、自分の精神・健康状態を守るために転職を考えるべきです。
転職前に知っておくべきホワイト企業の特徴
求人情報からホワイト企業かを判断するには、ホワイト企業の特徴を知っておく必要があります。
主な特徴は、以下の7点です。
- 離職する人が少ない
- 休みが多く有給休暇などを取りやすい
- 充実した福利厚生が受けられる
- 残業時間が少なく提示で帰れることが多い
- 教育・研修制度が整っている
- ハラスメント管理が行われている
- コンプライアンスを厳守している
離職する人が少ない
働きやすい環境が整っているホワイト企業は、長く勤める人が多いため離職する人が少ないです。
退職者がどれくらいいるのかは離職率からも見る事が出来ますが、ホワイト企業の特徴としては勤続年数が長いことが大切です。
離職率は社員の増減を簡易的に計算していることが多いため、離職率で判断してしまうとホワイト企業ではなかったという可能性があります。
有給休暇を取りやすい
有給休暇などが取得しやすい環境が整っているのも、ホワイト企業の特徴です。
繁忙期など有給休暇の利用を避けるべき時期はありますが、不当な理由により有給休暇を消化できないケースもあります。
付与された有給休暇は自由に使用することができるため、有給休暇が使いやすい企業ほど会社の評判が高いです。
充実した福利厚生が受けられる
法律で義務付けられている法定福利厚生以外にも、ホワイト企業では法定外福利厚生を設けているケースが多いです。
企業が独自に設けている法定外福利厚生が充実しているほど、社員のことを考えている会社と判断できます。
法定外福利厚生は企業によって様々なので、比較する場合にも活用できます。
法定外福利厚生
通勤手当・結婚休暇・結婚や出産祝い金・在宅勤務手当・リフレッシュ休暇・育児休暇・誕生日休暇・託児所の利用・メンタルヘルケアなど
残業時間が少なく定時で帰れることが多い
ホワイト企業では、規定以外の残業を強要することはありません。
企業によっては定時での退社を促すケースもあります。
しかし、「短い残業時間=ホワイト企業」ではないですよ。
残業はしないけども持ち帰りで仕事終わらせなくてはいけない状況が暗黙の了解になっている企業もあります。
残業時間の目安としては月30時間です。
月45時間・年間360時間が原則として定められているため、月30時間以内は過度な残業をしていないと考えられます。
特別な理由がある場合でも、過度な残業は法律違反になります。
臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合(特別条項)でも、以下を守らなけれ ばなりません。
- 時間外労働が年720時間以内
- 時間外労働と休⽇労働の合計が⽉100時間未満
- 時間外労働と休⽇労働の合計について、「2か⽉平均」「3か⽉平均」「4か⽉平 均」「5か⽉平均」「6か⽉平均」が全て1⽉当たり80時間以内
- 時間外労働が⽉45時間を超えることができるのは、年6か⽉が限度
教育・研修制度が整っている
長期雇用を考え人材教育に力を入れている企業はホワイト企業と考えることができます。
教育・研修制度は時間とコストがかかるため、注力できない企業も少なくありません。
右も左もわからない状態で仕事を任せたり、放っておくような企業の場合には社員のことを考えていないと言えますね。
そのため、教育・研修制度の有無はホワイト企業かを判断する材料になるわけです。
ただし、教育・研修では厳しい指導をする企業もあります。
和気あいあいと楽しく仕事ができるのがホワイト企業ではないので注意しましょう。
ハラスメント管理が行われている
ホワイト企業では社内管理が徹底されているためハラスメントが横行していません。
相談できるように配慮しているため、人事に話がしやすくなっているのも特徴ですね。
パワハラ・セクハラ・ハラハラなど、ハラスメントの種類はたくさんあります。
それだけ、ハラスメントは社会問題でもある証拠です。
企業の評判では、実例がないかを確認すると対応が見えてきますよ。
コンプライアンスを厳守している
コンプライアンスを意識して厳守している企業は、ホワイト企業である可能性が高いと言えます。
先ほども触れた時間外労働だけでなく、労働基準法など様々な法律があります。
社員が働きやすい環境作りも法にのっとって行われているのかは大事なポイントです。
安心・安全に働くためにも、コンプライアンスを厳守しているかは重大と言えるでしょう。
転職時にホワイト企業か見分け方・探し方を解説
ホワイト企業の見分け方や探し方を覚えておくと、転職先を探すときにスムーズに動きやすいです。
それぞれの重要なポイントについて解説していくので参考にしてください。
ホワイト企業とブラック企業の見分け方
ホワイト企業の特徴を踏まえて、転職先の確認をするとホワイト企業かを見分けることができます。
主なポイントは以下の4点です。
- 認定マークがあるかを確認する
- 口コミで社員の声を確認する
- 月の残業時間がどれくらいかを確認する
- 仕事内容や給与を求人票で確認する
認定マークがあるかを確認する
安全衛生優良企業認定・ホワイト企業認定マークがあるかの確認は必須項目です。
ホワイト企業認定は、一般財団法人日本次世代企業普及機構「ホワイト財団」が認定・表彰しています。
70設問を7つの項目にわけ、総合的に判断・評価している認定マークです。
認定を受けている企業なら、転職したらブラック企業だったという事態にはなりません。
口コミで社員の声を確認する
過去に働いていた人や現在勤務している人の声を確認すると、どんな企業なのかを客観的に捉える事ができます。
ただし、全体的にネガティブな意見が多いので注意が必要です。
現在勤めている人も書き込みはしていますが、退職した人の口コミが大半を占めています。
そのため、悪い点を挙げている人の方が多いですね。
同じ価値観の人が書き込みをしているわけではないので、ストレスを感じる部分は人によって異なります。
口コミサイトでネガティブな意見でも、ストレスになり得る点を見つけることが可能です。
また、同業種で口コミを比較することもできます。
主な口コミサイト
Open Work・キャリコネ・ONE CAREER PLUS・転職会議など
月の残業時間がどれくらいかを確認する
平均月残業時間を確認するのは、職種による平均残業時間です。
企業のどの部署かで残業時間は異なります。
そのため、企業全体の平均残業時間ではなく応募する職種で確認しましょう。
同じ企業でも残業が多い部署の場合には、業務量が増えてしまいます。
教育・研修制度があっても、業務量が多いと精神的な負担も増えますよね。
なので、部署別に確認しておくとホワイト企業かの見極めが可能です。
職種や仕事内容・給与を求人票で確認する
求人票では職種や仕事内容・給与の確認は大切です。
職種と仕事内容が合っていないケースもあります。
やりたい仕事でなく全く異なる仕事を任されてしまうことも多いんです。
給与が極端に低かったり・高かったりする場合も注意が必要です。
給与は高い方がいいのですが、一般的な給与と違いすぎる場合には激務になる可能性があります。
残業や休日出勤が多い可能性もあるため注意しましょう。
ホワイト企業の探し方のポイント
ホワイト企業の探し方で覚えておきたいのは3点です。
特別難しいことを行うわけではないので、ホワイト企業か見極めると同時に行えます。
常に募集をしている企業は要チェック!
求人情報には常に募集を出している企業もあります。
常時募集している場合は、すぐに辞めてしまうのが原因と考えられます。
長期で働く人が少ない傾向にあるため、ホワイト企業とは言えませんね。
即決で採用される確率は高くなる半面、ブラック企業の確率も高くなるので注意しましょう。
福利厚生が使われているか働いている人に確認する
法定外福利厚生を十分に用意されていても、使用しずらい雰囲気の可能性もあります。
形だけで利用する人がいない場合には、しっかりとした福利厚生が受けられるとは言い難いです。
実際に稼働しているのかの確認は、企業で働いている人に確認するのが一番です。
企業に足を運ぶのが難しい場合などには、説明会や企業見学を行っているオンラインイベントに参加するのが良いでしょう。
転職先に考えている企業に知り合いがいる場合には、直接聞いてみるのも一つですよ。
転職エージェントを利用してホワイト企業を探す
個人でホワイト企業を見つけるとなると、どうしても限界があります。
途中で妥協してしまい、ホワイト企業じゃない場所を選んでしまう可能性もあります。
そのため、ホワイト企業を探すときは転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントを利用すれば、求人や企業情報では調べられない内部情報を教えてもらえます。
細かな点も相談に乗ってくれるため、転職活動を進めやすくなります。
ホワイト企業に転職するなら企業・職種を選択するのが大事
ホワイト企業になりやすいとされている業種や職種があるので、転職する場合には業種・職種選びは重要になってきます。
やりたい職種が決まっている場合には、職種から企業を調べてみるといいですよ。
ホワイト企業が多いと言われている業種
- BtoB企業
- メーカー
- SaaS企業
自社製品や企業向け製品は、個人との取引よりも金額が大きいため利益率が高い傾向にあります。
利益率が高いと福利厚生などに充てる費用も用意できるため、ホワイト企業になりやすいとされています。
ただ、自社製品や企業向け製品を扱っている全ての企業がホワイト企業に当てはまるわけではありません。
利益率が高くても離職率が高い場合には、ホワイト企業とは言えませんよね。
ただ、一般的に知られているBtoC企業よりも、あまり知られていないBtoB企業の方が倍率が低く高案件が多いとも言われています。
ホワイト企業になりやすいと言われている職種
- 総務
- 事務
- 労務
- 経理
職種で見るとデスクワークの方がホワイト企業になりやすい傾向があります。
全体的に繁忙期は忙しくなるため、ホワイト企業であっても残業を求められる事は多いです。
それ以外には、ある程度自由がきいたり定時で帰れることが多いです。
まずは、やりたい職種から決めて企業を探していくと見つけやすくなりますよ。
ホワイト企業の転職におすすめの転職エージェント・サイト
最後に、ホワイト企業を探すのにおすすめの転職エージェント・サイトを5選紹介します。
転職エージェントによって求人数が異なるので複数利用すると、より多くの企業を見つけられます。
ビズリーチ
ハイクラス転職を目指せる転職サイトです。
2021年1月時点で導入企業数は23,500社で、優良企業や一流ヘッドハンターから直接スカウトが届くシステムなので、自分の市場価値を知ることもできます。
スカウトを受けたからと言って、すぐに転職するかの判断をする必要はありません。
色々な話を聞き繋がりを持つ機会としても利用できます。
基本無料で利用可能ですが、有料プランに変更するとヘッドハンターへの質問が可能です。
また、ただスカウトを待つだけではなく、求人情報をチェックして応募することもできますよ。
公式サイト
リクルートエージェント
国内最大級の転職エージェントで、2023年6月時点で公開求人数は約40万件あり非公開求人数は約29万件です。
求人数や転職支援実績でNO1を誇っているため、ホワイト企業を探すときには利用するメリットがあると言えます。
あらゆる業種の求人が揃っていて、キャリアアドバイザーが希望に沿った求人を紹介してくれます。
キャリア相談・書類作成・面接準備の支援・選考スケジュールの調整、条件交渉など、サポートが充実しているのも魅力です。
内定をもらった後の円満退社のための手続きやアドバイスなど、転職先に移動するまでサポートしてくれます。
そのため、現在の職場がブラック企業でスムーズに退職できるか不安な人にもおすすめですよ。
公式サイト
レバテックキャリア
IT・web業界に特化した転職エージェントで、企業ヒアリングを年7,000回行っているのが特徴です。
職場のリアルな情報を把握しているため、細かな点も含めて内部情報を聞けます。
個人で調べるのが難しい内容を聞けるため、ホワイト企業を探すときには活用できますね。
また、キャリアアドバイザーはIT・web業界を知り尽くしていると言っても過言ではありません。
希望条件・スキル・経験から選定する求人の満足度は、2021年6月~2021年10月で94%の実績を誇っています。
無料の個別転職相談会も行っていて、プロのアドバイザーと1対1で相談できるのもメリットです。
初めての転職活動の場合には、一度参加してみるといいですね。
公式サイト
マイナビエージェント
2023年オリコン顧客満足度で1位を獲得しているマイナビエージェントは、20代の若手の転職に特化しています。
2023年6月時点で求人数は約63,000件・非公開求人数は約17,000件あります。
独占求人が多いため、他社では見つからないホワイト企業が見つかる可能性が高いです。
各業界に特化したキャリアアドバイザーが在籍しているため、徹底したサポートも受けられます。
書類作成や条件交渉だけではなく、模擬面接も行ってくれますよ。
転職サポートは無期限なので、他の転職サイトや転職エージェントと並行して利用するのがおすすめです。
また、未経験の職種への転職にも強いですよ。
公式サイト
doda
dodaの最大の特徴は、転職サイト・エージェント・スカウトを同時利用できます。
自分で求人を検索する時には、細かく設定できるため希望に近い求人を見つけやすいです。
2023年6月時点で、求人数は非公開も含めて約24万件あります。
業種を問わずに求人を取り扱っているため、ホワイト企業も見つかりやすいでしょう。
また、転職エージェントでキャリアアドバイザーのサポートも充実しています。
職務経歴書の添削・面接の指導面接の指導などを行っています。
さらに、転職後の1年間のフォローアップもしているため、待遇などで不満点がある場合には相談が可能です。
公式サイト
まとめ
厚生労働省が認定する「安全衛生優良企業」と、ホワイト財団が認定する「ホワイト企業認定マーク」の確認はホワイト企業を探すうえで重要です。
ただ、認定を受けていない企業にもホワイト企業があるため、色々な項目を確認しながら転職先を探すのが大切と言えます。
しかし、明確な定義のないホワイト企業は個人で探すには限界があります。
当記事で紹介した転職サイト・エージェントを活用すればホワイト企業と出会える確率を大幅にUPできます。
安心・安全な職場への転職を実現するために、ぜひ参考にして活用してみてください。