葬儀費用の平均はいくら?足りない時頼れる給付金や補助金制度を紹介!

最終更新日:2024年01月06日

葬儀費用の平均はいくら?足りない時頼れる給付金や補助金制度を紹介!

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葬儀の費用の相場は?

葬儀の形式は現在実に様々なので、一概に葬儀費用はと問われると難しいですが、平均として出ている葬儀費用は110.7万円と算出されています。(出典:第5回お葬式に関する全国調査(2022年)

2022年はコロナ禍など社会情勢の影響もあり、家族葬の割合が急増するなど葬儀の規模が小さくなり、それに応じて平均費用も下がったようです。
2022年以前は200万円前後で推移していました。

葬儀費用が足りない時の給付金・補助金

葬儀費用の補助金制度を利用すると、葬儀にかかるお金の全額または一部が支給されます。

なお、葬儀費用の補助金制度には、「葬祭扶助制度」、「葬祭費(埋葬料)給付金制度」があり、故人が加入している保険制度によって補助金の支給が異なります。 

生活保護受給者の方は葬祭扶助制度

支給額 大人:209,000円以内
子ども(12歳未満):167,200円以内
※自治体により異なる
条件 故人と遺族がともに生活保護受給者
扶養義務者がおらず遺族以外の方が葬儀を手配する
申請先 申請者の住民票のある自治体
または生活保護被保護者が保護費を受けていた自治体の福祉事務所・福祉係
注意点 自己資金がある場合、支給金額から自己資金額が差し引かれる
葬儀前に葬儀社に葬祭扶助申請の旨を伝える

故人と遺族がともに生活保護受給者である場合は葬祭扶助制度を利用しましょう。 
葬祭扶助制度とは、生活困窮者などが葬儀を執り行うお金を捻出できない場合に、国が喪主に対して葬儀費用の費用を支給する制度のことです。

葬儀扶助制度を利用して葬儀を執り行うと葬儀代の費用が無料になります。
ただし、葬祭扶助制度で支給される金額は、お通夜や告別式を行わない直葬にかかる葬儀費用のみとなっています。 

説明する女性

葬祭扶助は故人と遺族が両方ともに生活保護者でないと支給されてないため、故人が生活保護の受給者であっても、喪主が生活保護を受給していない場合は葬祭扶助を利用することができません。

後期高齢者医療制度・国民健康保険の対象者、社会保険・共済組合加入者は葬祭費給付金制度

支給額 東京都23区は50,000円~70,000円
東京・神奈川・千葉・埼玉の市町村は概ね50,000円
※自治体により異なる
条件 故人が国民健康保険や社会保険・共済組合に加入している
申請先 国民健康保険:故人の保険証を発行している自治体
社会保険や各共済組合:勤務先の会社
注意点 葬儀終了後に申請をする

故人が国民健康保険や後期高齢者医療制度の対象者の場合、「葬祭費給付金制度」を活用して葬祭費を受け取る方法もあります。
「葬祭費給付金制度」とは、喪主が行政へ申請して市葬儀費用の補助金を受け取る制度のことです。

葬祭費給付金は、故人の住民票がある地域の市役所や区役所に申請し、支給される金額は各市区町村によって異なります。 
また、葬祭補助金制度には、加入されている健康保険によって葬祭費と埋葬費どちらが補助されるかが異なります。

説明する女性

葬祭費、埋葬費以外に火葬費の補助がある自治体もあるので、自治体のHPで確認してみましょう。

火葬式(直葬)は対象外となる自治体もある

お通夜や告別式を行わない直葬は、葬祭費給付金の対象外となる場合がありますので注意してください。 
たとえば、東京都杉並区の公式ホームページには「火葬のみ行い、葬儀を行っていない場合には支給されません」と記載されています。

しかし、同じ東京都23区でも新宿区に確認してみたところ、直葬(火葬式)は葬祭費給付金の対象であるということでした(2018年11月28日現在)。 
自治体によって判断がが異なるので葬祭費給付金の申請をする時には担当者に事前に確認することをおすすめします。

葬儀費用を削減する工夫

規模を小さくする

従来は一般葬が主流でしたが、近年は家族葬など規模が比較的小さいものが選ばれる傾向にあります。

家族葬、一日葬にすると費用を抑えられます。

家族葬は参列者が少なくなる分、飲食費などのもてなし費を抑えられます。
参列者が少ないため祭壇を簡素にするなどでさらに費用を削減できます。

一日葬は葬儀と告別式のみを1日で行う方法です。
参列者が最後まで残りやすいというメリットがある一方、呼ぶ人数によってはもてなしの費用がかさみ、以外とお金がかかってしまうということもあります。

無宗教葬にする

無宗教葬とは、宗教や慣習にとらわれない葬儀スタイルで、一般的な仏式の葬儀で行われるような僧侶による読経や焼香などは行われません。
寺院等の宗教者を呼ぶ必要がないのでお布施などの費用が軽減できます。

形式から見直す

直葬

お通夜と告別式を行わず遺体とのお別れ後すぐに火葬や納骨のみ行う直葬(火葬式)の選択肢もあります。
お通夜と告別式でかかる飲食接待費が不要になるので、葬儀費の費用負担を少なくすることができます。

死後24時間は法律によって遺体の火葬が禁止されているため、直葬は死亡した日の翌日にお葬式を行うことになっています。
ちなみに大手葬儀会社の直葬の相場は5万円~20万円となっています。

区民葬・市民葬

自治体が用意してくれた形式に則る葬儀となり、一般葬とは異なる形式です。
豪華さはなく、最低限の葬儀という形だという事を認識しておいて下さい。 

自治体が提携している葬儀社で行われているのですが、なるべく費用を抑える方向で用意される為、食事や会葬者への返礼品などは用意されていない場合が多いです。 
葬儀社のスタッフの数も最低限となっているので遺族が担う作業も多くあります。

地域の最安値と約束されてはいませんが、低価格で葬儀を執り行えます。
地域により費用は異なり、25万円~50万円程とされています。

葬儀費用をまかなう方法

葬儀代に香典を充てる

会葬者が多く訪れる事が予想される場合には葬儀費用の一部を頂いたお香典で支払う事も可能です。

しかし注意しなければならないのが、お香典を全額葬儀費用の支払いに回してしまっては後々大変な事になります。 
香典返しを忘れてはいけません。 
頂いたお香典の半分程度はお返しをしなければなりません。

あまり初めからお香典を当てにしてしまうと、思ったほど会葬者が訪れず、お香典が集まらなかった場合遺族にかかる費用の負担は大きくなります。

クレジットカードで払う

最近では葬儀社もクレジットカード対応のところが増えてきました。 
クレジットカードを利用するメリットとは、分割払いが選択でき、遺族が支払い回数を決められる事です。

支払いまでの時間的に猶予も生まれます。
その期間に申請していた給付金が振り込まれる事もあり、支払いに充てる事が可能となります。

ただ葬儀社全てがクレジットカード対応となっている訳ではないのでご注意ください。 
そしてクレジットカードの利用上限額にも注意が必要です。

初期設定のままの上限額ですと、一般葬の場合、その枠を超えての支払いとなるかもしれません。

葬儀ローンを使う

まとまった現金の用意が難しく、クレジットカードも利用出来なかった際の最終手段として、葬儀ローンが存在します。

葬儀ローンは葬儀を申し込む際にクレジットカード会社と契約を交わし、同時進行で進めていけるのでおすすめです。 
ローンを組む際には支払い回数によって利息も変動してくるのでご自身にとって無理のない返済となる支払い回数をよく検討してください。

また大手葬儀社では葬儀ローンの取り扱いは見受けられますが、地方の小さな葬儀社となるとまだ対応していない所もあります。

まとめ

生活保護受給者、後期高齢者医療制度・国民健康保険の対象者、社会保険・共済組合加入者の方はぜひ給付金や補助金の制度を検討してみてください。

またそうでなくても、複数の葬儀会社から見積もりをもらったり、プランを見直すことで少しでも葬儀費用を抑えることができます。
重要なのは、葬儀会社に任せきりにしないことです。

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