【一般社団法人JEAN】海洋ごみ問題解決に向けて調査&情報発信

最終更新日:2023年08月31日

【一般社団法人JEAN】海洋ごみ問題解決に向けて調査&情報発信

地球の7割を占める海洋には、色々なゴミが流れつき世界的な問題になっています。
そんな海洋ゴミ問題の解決に向けて様々な取り組みをしているのが、一般社団法人JEANです。

海洋ゴミの回収・調査・発信をして他国とも連携を取っています。

海洋ゴミ問題は一人一人が意識することで、解決への道が開けます。
問題点や何をすればいいのかを知ることで、日常生活で気を付ける事が可能です。

一般社団法人JEANが取り組む海洋ゴミ問題について解説するので、海を守るため・次世代に綺麗な海を残すためにできることを始めていきましょう。

一般社団法人JEAN

一般社団法人JEANは、海洋ゴミ問題の解決のために活動する環境NGOです。

1990年9月に日本で初めての「International Coastal Cleanup(国際海岸クリーンアップ,通称:ICC)」に参加した有志によって発足しました。

海洋ゴミを拾うだけでなく、調査や現状の発信も行っています。

一般社団法人JEANが行う2つの柱

一般社団法人JEANでは、2つの柱を中心に色々な活動をしています。

海洋ゴミ問題の解決のための基本となる2つが、クリーンアップキャンペーンと普及啓発です。

海洋ゴミを回収・調査をする「全国クリーンアップキャンペーン」

年に2回、春と秋に行われるクリーンアップキャンペーンは 一般社団法人JEANが主催している海洋ゴミを回収するイベントで誰でも参加可能です。
ゴミ拾いを行うだけではなく、どんな海洋ゴミがあったのか種類や数を数えています。

ゴミ問題を解決するための糸口になる活動として、世界の約100ヶ国で行われているキャンペーンです。

回収・調査をすることで、一人一人がゴミに気づき・ゴミ問題に向き合う輪を広げる事にも繋がります。

海洋ゴミの現状を発信する「普及啓発」

海洋ゴミは、回収するだけではなく増やさないことが重要です。
そのためには、今の現状を多くの人に知ってもらうのが大切になるため普及啓発にも力を入れています。

写真・ミュージアム・講演・教材など、色々な形で多くの人に発信しています。
発信することで、行政や企業の対策にも繋がるわけです。

また、海洋ゴミについて後世に伝える事で、自分ごととしての意識も次世代に引き継いでいけます。

海洋ゴミの4種類の問題

海洋ゴミは、海にとどまらずに様々なことに影響を与えています。

どんなゴミがあるのかも大事ですが、どんな問題があるのかを知るのも大切です。

ゴミ拾いが追い付かない

世界にある海洋ゴミは、総計で約1億5,000万トンあると言われています。
海洋を漂っているゴミも多く、ゴミ拾いをしても追いつきません。

新たなゴミが海洋に流れ出ていることをストップしないと、ゴミ拾いは終わらないと言えます。

さらに、海洋ゴミは砂浜に漂着するだけではありません。
人が足を踏み入れるのが難しい場所にも漂着しています。

大量のゴミは経済にダメージを与える

海洋ゴミは経済にも影響を及ぼしています。

その一つが、大量の海洋ゴミを処分するのに莫大な費用がかかることです。
海洋ゴミは、塩水に長時間浸かっているためリサイクルが難しいものが多く、費用は市町村が負担しています。

また、船舶事故や水産物の商品価値を下げる原因でもあります。
海洋ゴミによる経済へのダメージは、決して人ごとではないです。

海の生き物を傷つける

色々な種類のゴミが海にはあるのですが、プラスチックは劣化していきマイクロプラスチックに変わります。
小さくなったプラスチックゴミを餌と間違えて、海の生き物が誤飲・誤食しています。

プラスチックゴミは消化されることなく胃に蓄積されるため、エサが食べられなくなってしまうわけです。
実際に、イルカやアホウドリなど色々な個体からプラスチックゴミが出てきています

生態系が崩れるだけではなく絶滅に追い込む可能性が高いです。

日本から世界に広がる

世界中で問題視している海洋ゴミは、日本だけに原因があるわけではないです。
しかし、海は世界に繋がっています。

太平洋に出た海洋ゴミは、北西ハワイ、アメリカ西海岸などに渡るんです。

もちろん海に面している都道府県だけの問題ではありません。
川は海に繋がっているので川から街のゴミも海へと流れています

海洋ゴミには危険なものが潜んでいる

一般社団法人JEANが海洋ゴミを回収・調査していることで、色々なことが分かっています。

中には、ゴミ拾い時に注意が必要な危険なものも潜んでいます。

医薬品や注射器が見つかっている

海洋ゴミの中で一番多いのはプラスチックですが、色々なものが漂着しています。

その中でも危険なのが、医薬品・注射器・注射針です。
ゴミ拾いで誤ってけがをした場合には、感染症を引き起こしてしまう可能性があります。

人に害がなく流れ着いたゴミでも、鳥類の生態系を崩すことがあり二次汚染が考えられます。

大半は生活ゴミ

危険なものや用途不明なものがゴミとして漂着することがありますが、常に発見されるわけではなく稀なケースが多いです。
というのも、海洋ゴミの大半が生活ゴミなのが調査で判明しているからです。

ペットボトル・レジ袋・空き缶・空き瓶などが大半を占めています。
つまり、街でポイ捨てされたゴミが海に流れているというわけです。

海洋ゴミを減らすためにできること!

イベントやボランティアに参加できなくても、海洋ゴミを減らすことに貢献はできます。

街から出たゴミが大半を占めるので、日常生活で少し意識するだけでも違ってきます。
特に、ポイ捨てをやめたりマイバック・マイボトルを利用するのは、子供から大人まで誰でもできることです。

他人ではなく自分のことと考えることが、海洋ゴミ問題解決への第一歩です。

リーディングテックとJEAN

リーディングテック株式会社は「JEAN」の活動に賛同し、2022年5月にシルバーパートナーに登録いたしました。

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